「そっか~…あたし歩いて行ったことないから分からなくて…どうもありがとう!」


「いえ…こちらこそありがとうございました」




その人は行ってしまった。


あたしも背をむけてまた歩きだした。



その時…




「もしもし?あたしだけど、奏斗の家に行こうと思ったのに全然違う方来ちゃったみたいで…迎えに来てくれる?」




声がした。