呼んだ途端、また強く抱きしめられた。




「姫乃…」




ドキッ…

"姫乃"って呼ばれて、すごくドキドキしてる。



高校生の時、会ってすぐにあたしの教室に来た奏斗。

「ひーめのっ」…あの時とは違う感覚。




「奏斗…」




言いたいことはわかってた。


だから、もう一度想いを込めてあたしも呼んだ。



キミがいない幸せは幸せじゃないから。


「好き」の言葉ではおさまりきらないの。






「「…愛してる」」