「俺が行きたいんだ。だから、二人は待ってて欲しい」




俺が言うと琉也と杏里ちゃんは顔を見合わせた。




「もう…離さない?」




杏里ちゃんの質問に




「絶対離さない。誓う」




俺は力強く答えた。





「姫乃は…桜庭君じゃなきゃダメなの」


「俺も、姫じゃないとダメなんだ」


「…行けよ」


「あたし達はもう待ってることしかしないからね?」




二人は笑顔を向けてくれた。




「あぁ」




俺は駅へと向かった…