何で…




「訳わかんねーよ」


「奏斗、お前はJewelという大会社の次期社長になるんだぞ。もっとふさわしい人がいる。今の子とは別れなさい」




冷たい声だった。


ふさわしいって何だよ…




「俺、姫乃と結婚するんだ」


「いずれ人の上に立つ人間がそんな勝手なことが出来るか!」


「お前だって勝手に決めてんだろ!」


「父親に向かってお前とはなんだ!」


「とにかく、俺は絶対別れねーからな!」




バタン!


俺は部屋を飛び出した。