「…慶人は…出来損ないでな。」

「慶人?」

「烏丸家の一人息子…。…本当は三咲の家の息子だがな。」

「…慶人…くん…。」

慶人。それが父さんの本当の子供の名前。

私がいくら欲しても、絶対に手に入らない血の繋がりを持った人。