集中出来るはずもなく、なんとなくだらだらと参考書を見ていると、扉を開けて昨日の悠太が入って来た。

「あの…三咲さん?」

「ん、ああ!朱光の…!ねえ、朱光は!?」

悠太は私の勢いに押されがちだったが、苦笑すると私の側に近付いて来た。