自分でも気付いてた。
アタシ達親子の儀式がいけない事なんだって…
犯罪なんだって…

…でも。
父がこうなったのは全て母のせい。寂しいんだ。愛した人がある日、突然自分の前から姿を消したという現実。父は深い傷を負った。


アタシを抱くのは大好きな父の仮面を被った別人。
そう思い混んで今まで生きてきた。


…でも。
どんなにそう思っても、覆い被さって荒い息を吐いてる男は紛れも無く、父で…


そんな父を受け入れるアタシもまた深い傷を負った。