何故?という暇もなく翔太は言葉を続けた。

「もちろん俺も理由を聞いた。だが、もう描きたくないんです。の一点張りだ。とにかくこのままでは部の存続が危うい。だから力を貸してくれ、孝一」

面倒な事になっているが、ここで無下に断るのも悪い気がしてつい首を縦に振ってしまった。

「そうか。やっぱり引き受けてくれるか!秋の展覧会だから夏休み中に終わらせてくれれば〆切には間に合う。頼んだぞっ」