サラサラとトータスの指がジュナの髪の間を通っていく。 「ジュナを騙すつもりはなかった」 「…違うわ」 「…?」 トータスは少し顔を歪めた。 「あたしには始めからトータスしかいなかったのに……トータスはそうじゃなかった」 「そうじゃない…?」 わけの分からないというように最後の言葉を繰り返す。 .