『いた~い!!』

『同じ赤♪オソロだろ(笑)』

『~…』

『ん?』

何か言ってたけど聞こえなかった。



この時聞くべきだったのかもしれない。

ふと下に落とした視線の先の不安気な横顔に…


俺はバカだから、病院によくいるし風邪なんだろうとしか思わなかった。


『あ、雨が降りそうだね…』


あの時みたいに手をのばしてる。

『あぁ…』

『今日は帰ろう』

恵里佳は立ち上がり俺の手をひく。

なぜか、素直に立ち上がって別れた。



それから、連絡が途絶える事になる。