「本当にごめん…」



彰弥はそう何度も言って私を抱きしめる手を緩めなかった。



これから彰弥と一緒にいることは、涙を流す日が増えるということ。



不安になる日が増えるということ。



寂しくなる日が増えるということ。



それでも…



それでも私は、彰弥と一緒にいれるだけで幸せだと思った。



一緒にいれるだけで、辛さは全て消される。



そう思った。



彰弥と付き合いを続ける道を選んだんだ。



これが正しいことじゃないのは分かる。



いけないことなんだ。



踏み込んじゃいけないって分かってても、



この気持ち…



大好きって気持ちには勝てなかった。