仕事にならないまま夕方を迎えた。



―美沙…今会いにいくからな…



俺は美沙の事を考えながら、アクセルを強く踏んだ。


家に着くと、美沙は外に座っていた。



目は赤く、腫れていた。



今日は笑ってくれない。



自業自得だ…
俺は美沙から笑顔を奪ってしまった。



ごめんな 美沙…



美沙を隣に乗せ、2人で初めて行った海へ向かった。


俺はここで美沙に告白したんだったよな…



半年前のことが鮮明に蘇る。



美沙は俺を見る事なく、静かに隣に座っていた。



全てを話そう。



「結婚してる…」



俺は美沙の顔を見れなかった。