「愛海さん?上がって上がって♪」


約一つの謎を抱えつつ、菅原の家の中へ。


「愛海のこと聞いた?」

「理事長から?聞いたよ。言っていいのかな?」

「……人間不信のこと?別に自覚してますよ?」


自分じゃ別にあまり気にしてないくせに、親の方が心配してんだもんな。


そういやいつでも心配性な親だったな。


「……そう。そのことも聞いた。詳しくはわからないけど……意外」

「なにが?」

「もっと暗い子だと思ってたから。大抵はイジメとかで人間不信になったり、ならなくても人と話すことを苦手としたりするんだけど……」


どっからそんな情報を...。


「特にそういうのに影響がない人とか、心の奧には深いキズを被っていたり……」