「つまんないのぉ〜」


そんな善輝の声が聞こえたけど、聞こえないふりをしてお風呂に入った。


体と頭を洗い終わったあたしはいつものごとく善輝に後ろから抱き締められて善輝の足の間に座らされる。


「なぁ、彩乃。
大学卒業したら保育士になるの?」


あたしの髪を指に巻き付けながら善輝が突然、聞いてきた。


「あたしの夢は保育士になることだから。一応、卒業したらその道に進むつもり。
でも、急に何でそんなこと聞くの?」


「子供好き?」


急に何でこんな事を聞いてくるのかはさっぱり分からないけど、いつになく善輝の目が真剣だったからあたしも真剣に答えなきゃって思った。