｢なぁ、桜田さん。何があったの？｣


優しく有田が桜田に聞く。


｢ご、ごめんなさい…。
あたし…あたし……｣


半べそをかきながら桜田は自分のやった事を全て吐いた。


沸々と怒りが込み上げてくる。


俺の為に別れ話をしなきゃいけなかった彩乃はどれたけ苦しい思いをしたんだ？


｢クソッ！｣


側にあったパイプ椅子をおもいっきり蹴飛ばした。


｢おい。まだその記者と繋がってんだろ？
そいつの連絡先を教えろ！｣


今にも殴りかかりそうな俺は、怒りを抑えながらそう言った。


すぐに携帯を取りだし、記者の連絡先を見せた桜田。


有田がそれを手帳にメモした。