パフェの天辺に載せられたたっぷりの生クリームを、一掬いで持ち上げると、これまた一口で胃に流し込むテッカンさん。

唇についた生クリームを嘗めとりながら、

「実を言うとぉ、質問にはアタシが答えてるのぉ。
七緒ちゃんったら、こういうのはアタシに任せっきりなのよ」

「食べる?」とスプーンの先にずしりの載せられたチョコアイス(丸一個)を差し出されるが、無論、断った。

ぱく、とやはり一口でスプーンからチョコアイスをかっさらうと、テッカンさんはにこりと笑って、

「ということだから、質問はアタシにしてちょうだい」

「はあ…では、取材をさせていただきます」

隣で幸子がボイスレコーダーを取り出した。
すると、テッカンさんはスプーンをぴこぴこ振りながら、

「あぁん、ダメよぉ。
アタシの声なんかとったら、お偉いさんに怒られるわよぉ」

「しかし…」

「今までもそうしてきたんだから、よろしくね☆」

言って、ばちん、とウインクされたとき、じょわわっ、と鳥肌がたった。