「――ね?
うん、ありがとう。」
お姉ちゃんの声で目が覚めた。
誰か、お客さんが来てるみたいだ。
お姉ちゃんが帰ってきてると言うことは、もぉ夜?
朝に寝て、まだ昼ご飯も食べてないのに。
――カチャッ
『お姉ちゃん?』
「あ、起きてたんだ。
調子どぉ?」
朝よりは大分ぃぃ。
ゆっくりと体を起こすと、お姉ちゃんに体温計を渡された。
「美波、携帯の電源切ったままでしょ?
今、クラスの子がプリント届けてくれて、心配してたよ?
後で連絡しなさい。
今、お粥持ってくるわ。」
お姉ちゃんはまだスーツ姿で、帰ってきたばかりにも見える。
『今帰ってきたの?』
そぉ言えば、今何時だ?
「昼で早退してきたの。
熱は……下がったみたいね?
良かった。」
机の上にある置き時計を見ると、短針が3を指している。
ちょうど学校が終わる時間だ。
お姉ちゃんの会社は家から遠いから、帰ってきた時に友達に会ったんだろう。
*