『静先輩!!』


異空間に迷い込んでいた間に、隣の席には静先輩が座っていた。




「あのかっこぃぃ子、この間応援来てくれた子でしょ?

付き合ってるんなら、早く紹介しなさいよぉ〜」

『そんなんじゃッ!!』


真っ赤になって否定する私の話なんか聞かずに、先輩は話を続けた。


「美波は本当にわかりやすいよね?

今日、部活中ソワソワしてたもん。」


『あ……』



やっぱりわかってたよね?


折角、頑張っていこうって言ってくれたのに、私……




「美波は、精神的に弱いんだよ。

プレーに私事は挟まない!」



ごもっともです…


視界が歪んできたけれど、先輩の言う通りだし、泣くこと程弱さを見せることのような気がする。

唇を噛んだまま、ひたすら前を見続けた。





「ってこれは、部の先輩としての意見。」




『へ??』





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