私の目をジッと見ていた和也クンだったけれど、それもすぐに反らされた。 視線は今、何故か私の胸元にある。 「それ、何?」 長くて、私のよりも少し太い指が、それを差している。 『あ、とっ、クッキー! 勉強には甘いのがぃぃから。 でも、甘さ控えめで。 はいッ!!』 一気に話すと、袋を和也クンに押し付けた。 こんなことが言いたかったんじゃないのに… *