「やっぱり。
1本早く来ると思った。」
"女の子を待たせたらダメだしね"なんて優しいことを言われて、ドキッとする。
私のこと、"女の子"として見てくれてるんだ?
「行こっか。」
和也クンの隣を歩くのは恥ずかしいから一歩後ろを追いかける。
それなのに和也クンは私に合わせようと歩みを遅くするから、私もそれに伴って遅くなる。
そんなやりとりで、終いには2人の足が止まってしまった。
「『ぷっ!』」
意気が合うのか、合っていないのか…
可笑しくて同時に吹き出すんだけど、お腹を抱えて笑う和也クンを見るのは初めてで。
"そんなに面白い?"って聞きたいけど、見てるこっちも面白くて。
和也クンもやっぱり人間なんだという嬉しさも混じり、笑いが止まらなかった。
*