意外な行動が嬉しくて、券を見つめたまま黙って俯いていると、


「俺とが嫌なら、別の人と行ってもぃぃし…」


取って付けられた、寂しそうな和也クンの声。



その言葉に慌てて顔を上げると、目線を落として気まずそうに頭を掻く姿があった。




『違う!

すごく嬉しかったの!

和也クンとじゃなきゃやだッ!!』



傷つけてしまったようで急いで訂正するが、勢いで恥ずかしいことまで言ってしまったのではないかと、顔が赤くなる。



『あ、ほら!

和也クンがせっかく買ってきてくれたんだし…


一緒に…ねぇ?』


赤い顔を隠すように下を向き、目線だけを上げる。

すると目に映ったのは、和也クンの少し照れたような笑顔。




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