「吉川…お前、まだ…」



え?



再び和也クンに視線を戻すと、今私が注目していた方を一点に見ている。


宙良クンの名前が書かれた所。



『どうかした?』


和也クンに問いかけるけど、難しそうな顔して答えてくれない。



『ん?』


首を傾げて和也クンの反応を待った。



「まだ、宙良のこと気になってんだ。」


『えっ?

あっ…いや…』


気になっていないとは言えないけど…



『ちょ!

和也クン?!』


それだけ言うと、そのまま特進科の教室の方へと歩いていってしまった。


*