「吉川ッ!!」
――ビクッ
いつも冷静で感情なんて滅多に出さないのに、今は怒鳴るくらい怒っている。
本気で怒らせてしまって、きっと嫌いになったよね?
でも、元はと言えば誰のせいでこぉなってると思ってんの?
悲しくて悔しくて、涙が次々に溢れてしまう。
「って、え?
泣いてる?!」
下を向くしか出来なくて、何とか涙を堪えようと唇を噛んだ。
空いた手で拭っても、涙は止まりりそうにない。
「ごめん、痛かった?
マジごめん。
泣きやんで…な?」
掴んでいた手を離して、慌て始めた宙良クン。
こんな姿も、始めてみる。
*