ハンカチようなものを取り出した女は、必死に僕の制服に触れる。ごしごしと布を擦り合わせ、茶色の染みを消し去ろうとするも、無理に近い。
ごめんなさいを繰り返しながらそれを行い続ける女。
気持ち悪さと苛立ちが僕に芽生えていた。

「ごめんなさ……。」

「もういいですから!!」

その僕の言葉に、女は怯え、ぴたりと動きを止めた。強く言い過ぎたか……?
ちら、と女を見ると、今度は僕の動きが止まってしまう。

……泣いている?

なんだ、なんなんだこの女……。



その気味悪い出逢いが、僕の全てを変えた……。