もぐもぐ勢いよく食べるレンに早紀はさっきの出来事を思い出していた。


あんな事があったのにレンは普通でいつも通り

何もわけを聞いてこない…何であたしがああなったのか…


早紀はスプーンをテーブルに置き

疑問に思った事をレンにおそるおそる聞いてみた


「あの…レン…。聞かないの…?さっきの事…」

早紀の質問にオムライスを口に運ぶのをやめ早紀を見て言った。

「…気にはなりますけど…無理には聞きません…早紀が話してくれるなら僕は聞きます…」


静かにレンは早紀の瞳を見据えた。

「……レン……。」

「…早紀が話たくなったら話して下さい。僕いつだって話聞きますから。」


そう言ってくれたレンにあたしはしばらくレンを見つめていた。

そんな早紀にレンは


「さっ早く食べちゃいましょう。せっかくのオムライスが冷めてしまいます。」

笑顔で言うレンは再びオムライスを口に運び始めた。


そんなレンに早紀は何だか心が暖かく感じた。


そして一言…


「レン…ありがとう…」


とつぶやいた…。