その手を恥ずかしながらもとり早紀も立ち上がった。

繋がった手が離れたのが早紀は少しだけ寂しさを感じた。


レンは夕食の材料が入ったスーパー袋を持って早紀と共に公園を出て家に向かった。


歩きながらレンはさっきの事を思い出し早紀に言った。


「あの…早紀さきほどはすみません…。」

いきなり謝るレンに早紀は焦った。


「えっ!?何が?ってか謝るのは、あたしの方だよっ!レンに迷惑かけちゃったし…」


「いえ…さっき僕とっさに早紀の彼氏だなんて言ってしまってすみません。」


そう言われ早紀はさっきの事を思い出した。
あの時は自分自身余裕がなくて何も考えられなかったが…

よく考えればレンってば爆弾発言していた。

早紀は再び顔が赤くなった。

「あっ謝らないでっ!!そのっ…レンはあの時のあたしを庇うために言ってくれたわけだし…そのっ…何か嬉しかった…」

発言のあとに早紀は気付いた。

………!!

(えっ!?あたし何言ってるのよっ!)


「そうですか…それならよかったです!」


早紀は相変わらずパニクっていた。

さっきの事…