静かな風が流れた。

3人居なくなり早紀とレンの2人。


まだ早紀は落ち着かずにレンにしがみついたまま震えていた。


そんな早紀にレンは優しく言葉をかけた。

「早紀?もう大丈夫ですよ。今は僕と早紀の2人きりですから…」


早紀の背中をポンポンと優しくまるで幼い子をあやすよう…

そうしているうちにだんだんと早紀も落ち着きを取り戻した。

「…ごめんね…レン…」


「気にしないで下さい早紀…。」

早紀はうつむいたままレンに謝った。

そんな早紀にレンは


「…早紀。さっ帰りましょうか?」


レンの声に顔を上げレンの瞳と見つめあって


「…そうだね。」

と答えた。


(……ん…?)

落ち着き冷静になった早紀は今のこの状態に気づき顔が一気に赤くなった


早紀はレンに思い切りしがみついておりレンはそんな早紀を優しく抱擁してくれていたのだから…

そして今2人見合っている…

「あっ…!!ごっごめんっ!!レンっ!」

一気にレンから離れあたふたとした。

(あたしったら何やってるのっ―!!)

そんな早紀を笑いながら


「ふふっ…さっ帰りましょう!」

レンが立ち上がり早紀に手を差し伸べる。