風がさぁっと走った。

動揺しているあたしに翔太は

「おいおい。早紀お前何を動揺してんだ?あっ?もしかしてまだ俺の事好きだとか?」

そう人を見下すような態度というか余裕の笑みで話してきた。

早紀はただビクビクと怯えるような感じ。

何も言えないでいる早紀に翔太は

「っつうか何か言えよ。早紀」

そう言ってあたしの腕を翔太は掴んだ。


その途端に早紀は体を少し強張って


「…っや…!!」


掴まれた腕を振り離そと拒んだ。


そんな早紀を見てすかさずレンが翔太の腕を掴んだ。


「すみませんが早紀が嫌がってるじゃないですか。離して下さい。」


柔らかな…でも強い口調でレンが翔太に言った。


そんなレンに翔太は早紀の腕を離した。

おかげで早紀は自由になった途端、勢いよくレンの後ろに隠れた。


そんな早紀にレンも早紀を庇うようにして翔太の目の前に立った。


そんな2人に翔太が怒り出した。


「っつうか何なんだよ、おめえは!?そこどけよ。俺は早紀に話があんだよ。」

レンの服を掴み翔太とレンが互いに見合った。