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…あれから数日…



まだあたしはあの日のあの出来事が忘れられない。

思い出すのはレンの程よくついた筋肉。
引き締まった体。
レンの心臓の鼓動。
レンの体温。
レンの匂い。
耳にかかったレンの吐息


すべてを思い出すたびあたしは再び顔が真っ赤になる。

それと同時に木霊する声


「………。」

(あれは一体何だったのかな…。レンをよろしく…って…もしかしてレンの…知り合い…？)


…はっ…！！

ちっ違う違うよっ！

あたしは１人首を左右にぶんぶんとふった。

(そんなわけないっ！だってレンの正体知ってるのあたしとお姉ちゃんだけだもんっ！)

布団の上であたしは１人そのことに考えていた。

あの日、図書館で何かあった気がしてそれがとても気になった。


記憶をさかのぼってもあたしの覚えてるのは誰もいない通りの本棚で本を探していたというとこまで。

そのあとあたしが起きる??までの記憶がない。


(…本当にわからない…何か…あった…？)


―コン…コン―


ふいにあたしの部屋のドアが音をたてた。

「早紀？起きてますか？」


レンの声、

「あっ。起きてるよ」

あたしが返事する


「ちょっといいですか？」