「僕の世界とこの世界、まったく違います。服装もある物も住んでる環境も。食べ物も。」


ふとレンは私が飲んでるモノをじぃっと見つめた。

欲しそうに見えたから…

「レンも飲む?」

あたしはレンに炭酸ジュースをあげた。

コップの中でぷくぷくと泡が消える様子をずっと見て、おそるおそる口に運んでレンはゴクリと飲んだ。


「……!!!く、口の中がっ…痺れてます…!」


そう言うレンの顔が何だか面白くてあたしは思わず笑ってしまった。


いつまでも笑ってるあたしを見てレンも笑った。


「ふふっ、それ炭酸ジュース何だよ!」

「…たん…さん?」

「うん。刺激が強いけど私は、けっこう好きなんだ~」

レンは炭酸ジュースを見ながら…


「…確かに刺激は強いですけど、甘くておいしいですね。さきほどの黄色い食べ物もとても美味しかったですし。」


…?黄色い…たべもの…ってあぁ。


「オムライスの事だね!」


「…おむらいす?…とても美味しいかったですよ!ふわふわとした食感がよかったですね!」


「そう、また作るね!」


レンとの会話は何かほのぼのとしていた。

…それからあたしはレンとこれからの事を少し話した。

レンにとってここは異世界だって言うのに焦りとかパニクってる様子はなかった。むしろ冷静だった。

あたしは焦ったり不安とかないの?そう聞いたらレンは笑顔で不安とかはありますけど焦ってもしょうがないですし。今はこの世界に馴れるのが一番だと思います。

なんて笑顔で答えた。