教室に行くと、案の定みんなの注目の的になってしまった。




「乃亜ー、おめでとう。」




「熱いね。お幸せに。」




あたしはそんな言葉は耳に入らなかった。




あたしの目は泣いている綾を見ていた。




「・・・綾。あのっ・・・。」




話しかけた瞬間、綾はこっちをむいた。




その目はあたしを睨んでいた・・。




「なによっ、もう話しかけないで!!」




綾はすぐに顔を背けてしまった。




「あ・・・。」




返す言葉がないよ・・・。




綾、もうあの頃には戻れないかな。




でも、あたしはずぅっと綾の親友だよ。




あたしは自分の席に座った。




前の席には綾、隣は羽鳥・・。




羽鳥とは昨日以来きまずいままだ・・・。




この席きついな。