「ヒューヒュー。」




「熱いねー、おめでとう。」




気づくと、あたしたちのまわりには人だかりができていた。




そういえば、ここは校門前だった。




あたしは今更恥ずかしくなってしまった。




でも、大樹があたしの手をにぎってくれた。



やっぱり、大樹がいれば何でも怖くないよ。




あたしが思ったそのとき。




綾の姿が見えた。




でも、綾は何も言わずに行ってしまった。




目だけはあたしを見ていた。




綾の目は悲しそうだった。




チクッ




また新しい心の傷がふえちゃった・・・。