次の日




あたしはいつもより早く家を出た。




大樹が迎えに来る時間よりも10分早い。




だって、大樹に会いたくないから・・・。



でも、あたしの考えは甘かった。




大樹はもうあたしの家の前にいた。




「おいっ、昨日からなんだよ。何で、俺を避けてるんだ?」




「ごめんなさいっ。」




あたしはその場を逃げ出した。




「あっ、乃亜!ちょっと待て。」




あたしは陸上部だったから走るのには自信があった。




大樹には追いつかれないと思ったのに・・・。




大樹との差はどんどん縮まって、ついに校門の前でつかまってしまった。




「はぁ・・おい・・はぁ。俺の・・・・はぁ話を聞け・・・はぁ。」




「はぁ・・・はぁ。」




大樹は少し、呼吸を整えた。




「俺はお前が好きだ!」




うそっ!!!