教室に着く前にあたしは泣いてしまった。




「うっ・・、ふぇ。」




あたしはトイレにかけこんだ。




「乃亜?」




目の前には八重ちゃんが立っていた。




「八重・・ちゃん、うっ・・・うえーん・・。」




八重ちゃんの顔を見ると涙が後から後から出てきて、止まらなかった。




八重ちゃんはそんなあたしの横にいてくれた。






「大丈夫?」




少し泣くと、大分楽になってきた。




「うん・・。ありがと、八重ちゃん。」




「理由は・・・聞かないほうがいい?」




「・・うん。ごめんね・・・。」




「いいよ。そろそろ帰ろっか。」




「うん。」




あたしは重い足取りで教室に行った。