がんばった?


皐月が?何を?




「私、必死に考えた………


がんばって…がんばって………




………でも………



でも………」




そう言って、皐月は涙でぐちゃぐちゃになった顔でを上げた。





「………聖、ごめん。


ごめんね………



私、頭悪いから………





こうするしか思いつかなかったんだよ………」





そう言って、今にも崩れそうな笑みを、涙に濡れた笑みを浮かべた。



当の俺は何のことだかさっぱりわからなかった。






「………さよなら、聖………」




――!





そう言って、皐月は逃げ出すように病室を出ていった。