「………ん」




次に私が目を覚ました場所は知らない場所だった。


真っ白な天井。

真っ白なカーテン。


そして………




「………冥?」




私の横には花瓶を手に持つ冥がいた。


私の声に気づいた冥はふるふると体を震わせ、そして………わんわんと泣き出した。




「ちょっ…冥?
一体どうしたの?」



「だ、だって…だっでぇ………

ざ、つぎがぁ………」



「私?
私がどうしたの?」



「…ヒック……じ、じごにあっだっでぇ………」



「………事故?」




その言葉に、私の記憶が一気に戻ってきた。


あの、車にはねられた瞬間が…




――私…車にはねられ………




………?



違う………

違う、私ははねられていない…



そうだ、はねられたのは………




「………聖っ!!!」