聖はいきなり後ろから
私を抱きしめてきた






――!


あ、アドリブ!?

嘘でしょ………









台本には無い展開…





私は動揺した。






「ちょっ………


な、何言ってんの…?」






「さっき言っただろ?
おれはお前が好きだ」






そう言って聖はより強く
私を抱きしめてきた。



私の心臓の鼓動は
だんだん早くなり、
顔に熱が帯びていくのがわかった





「………」






私は顔を真っ赤にし、
沈黙した。







(ボソッ………皐月………)




聖は周りには聞こえないような
声でささやいた。






(…お前が大好きだ)