屋上に着くと………



蓮君は金網にもたれかかり、
そのまま黙り込んでしまった。







――………何?

何で………何も話さないの…?






私は不安にかられ、
こめかみに冷たい汗がつたった。



すると………





やっと蓮君が口を開いた。





「皐月ちゃん………


やっぱり僕じゃダメだよね?」





「えっ…あ………」




私は言葉に詰まった。



どう言うべきかわからなかった。






「………でも、諦めたくないんだよね…」




――………え?





「今はまだ無理でもいい………



でも、いつか僕を選んでほしいんだ」