「ハァ…ハァ………くそッ!!!」




バシッ!!!




おれはグローブを地面にたたきつけた。



悔しさと憤りを感じ、
思わず唇を噛む………




ぷちゅ……




あまりにも強く噛みすぎて
口の中に苦い鉄の味が広がった。




「あぁ………

………ムカつく………」






おれはたたきつけたグローブを拾い、土を払ってぼーっと眺めた。











――何でだ………?


野球が楽しくない………




今までこんなことなかったのに…






おれは深くため息をついた。