海から磯の香りが春の風によって運ばれてくる。



ポカポカとした陽が照っていて気持ち良い。



そんな事を思って呑気に歩いていると、自転車のブレーキの音が隣から聞こえた。



「おっはよ~。歩(アユム)。もーーっ!遠くから名前呼んでたのに、全然気付かないんだから!」



『おはよ、和葉。相変わらず元気だね~。』