「そっ、当たり~♪
俺、2年の桑口煌希
(くわぐちこうき)。
君の名前は?」

「あっ、あたしの名前は
神崎莉奈っていいます」

「ふ~ん、じゃあ
莉奈って呼ぼっかな。
そろそろお喋りは
このくらいにして…」と

いきなり腕を掴み、

「行くぜ、莉奈」

そう言って走り出した。
走るのが速くて
引っ張られながら、
あたしは無我夢中で走った。
すると、いつのまにか
学校が目の前に見えてて
大きな柵の門をくぐり、
なんとか間に合ったみたい。