顔を思い出した途端

――――ガラガラ


嫌でも覚えてしまったような
茶髪の分厚いメガネをした
アイツが入ってきて席に着いた。


うわぁ…来た。
何か見たコトあるっていうか
雰囲気みたいなオーラが
誰かと似てるんだけどね…
分からないんだよね。
まぁ、どうでもいいや。
アイツのコトなんて。


しばらくして
先生が教室に入ってきた。
そして一言、
「お前ら自己紹介はしなくて良いだろ?
どうせ小学校や中学校の
馴染みのある顔ばかりだろうからな。
まぁ知らない者同士なら
勝手に自己紹介しあえ。
じゃあ今から委員会や係を決めるぞ。
まずはルーム長と副ルーム長だが…
なかなか決まらないだろうと思って
もう俺が決めたからな。
指名された奴はつべこべ言わず
前に出てこい。いいな?」