「でも、王妃様は大切な体に傷をつけた薔薇が憎いのでは?」


「違うわ、あんなに薔薇を敷き詰めたら怪我をするじゃない!だからアルコットを…」


「それを命じたのは………王妃様ですよね?」


王妃はハッとした顔をした。そしてエドが隣で吹き出して大笑いをした。


「アハハ!!!王妃、今回はあなた様の負けです。打ち首は取りやめですね。」


王妃は悔しそうに指に刺さった小さな刺を引っこ抜いて布団に潜ってしまった。私は、エドをポカンとした顔で見て呆然としていた。


「マナ、行こう。町を案内するよ。きっと大朔もお待ちかねだ!」


布団の中の王妃にペコッと頭を下げて気付いた。【矛盾】の扉……。こういう意味なの?で、これで何がおこったって言うの?