とぼとぼ、人気の無い道を歩きながら頬を押さえていた。高校受験に失敗した私は1つランク下の高校に行く事が決まっていた。ランク下って言っても立派な名門校。春には高校生になるんだ…。


でも、お母さんは違った。お母さんの計算した学校に行けなかった私は、お母さんの敷いたレールから脱線したんだ。まるで小さな小石につまづいたみたいにレールから転がり落ちた。その日からお母さんは私に冷たく当たった。


私はお母さんの決めた高校より受かった高校に前から内心行きたかった。この学校は美術系に優れた学校で、絵や彫刻の技術を細かく指導してくれる。…私は…。絵を描く事が好きだった。勉強して教師や公務員になるんじゃなくて、絵を描く仕事をしたかった。




でも、お母さんはわかってくれなかった…。