「片倉くんと黒田さんて本当に仲良しだよねぇ。黒田さんが羨ましいなぁ。」
上目使いと猫撫で声のダブル攻撃だ。
私から言わせてみれば見苦しい以外のなにものでもない。
はっきり言って早くこの場から消えて欲しい。
「そんなことないよ。ねっ?実々?」
「さぁ。」
そんなこと私に振るなと思う。
どうでもいい。
「でも、名字じゃなく名前で呼んでるとことかぁ、たまに一緒に帰ってるし。怪しいよねぇ。あっ、でも片倉くんは彼女いるもんね!」
勝手にベラベラと喋る加藤。
それに苦笑いの翔。
黙々と食べ続ける私。
異様な空気に包まれていた。
その後も加藤は何か言っていたが、休憩時間が過ぎていることに気付いて急いで出て行った。
最後に私を軽く睨みつけて。