「実々、冷酒って……。明日も仕事あるんだしやめなよ。」
実々は俺より酒は強い。
でも、冷酒を飲んだら手がつけられないんだ。
暴れたりしないものの、普段の実々に拍車をかけたように強引で、自己中極まりない奴に変身してしまう。
そんなことになってしまっては、確実に俺は次の日、二日酔いという悪魔に悩まされることになってしまうんだ。
「あっ、ていうかさ。昨日の置き手紙、意味わかんないんだけど。ああいうのキモいからやめてね。」
俺の言葉を無視して、冷たい一言。
「………はい。」
そう言うしかなかった。
今夜は長い夜になりそうだ。