私はその言葉に何も答えずに、ガラスの欠片を拾って、拾い切れなかったのは掃除機で吸い取った。

貴弘はそんな私の姿をぼんやりと見ていた。

「で?何なわけ?」

これから貴弘が話そうとしてることは予想がつく。
でも、私はそれを聞くだけ聞いて、やっぱり冷たくあしらうだろう。

貴弘は今までにない真剣なまなざしで私の目を見てポツリポツリと話し始めた。

「………毎回俺と寝るお前は、口とか態度に出さなくても……絶対俺のこと好きなんだって。…バカだなってさ。俺以外の男と寝てるのは、寂しいからなんじゃないかって。ずっとそう思ってた……。」

「へぇ~、とんだ勘違い。どっからそんな自信湧いてくるわけ?」

「……いいから、最後まで聞けよ…。」

私の言葉に少しムッとした顔を見せた。