「ふっ、何これ…」

翔が残していった置き手紙を読んで鼻で笑う。
意味わかんない。
ただ分かるのは彼なりの優しさだってこと。
こんなこと言うと、ひねくれ者と呼ばれてしまうのかもしれないが、そんな言葉も優しさも欲しいなんて思わない。

はぁっと溜め息をついて、眠たい体を引きずって洗面所に向かう。
顔を洗って、歯みがきも終えて、改めて鏡に映る自分の顔を見る。
昨日飲んだ酒と十分とは言えない睡眠時間によって、ひどくむくんでいる。

「ブサイク…」

そう呟いて洗面所を後にした。