自然と眉間に皺が寄る。
自分でも嫌な表情してるんだろうと思った。
「こんなこと俺に言われてムカついてる?実々のそういう何も言わないのに不満そうな顔するとこ、正直嫌い。」
そう冷たく言ってソファーから立ち上がって、リビングのドアに向かって歩き出した。
「……………何なの、アンタ。…言いたい放題言って………。私の何知って言ってんの!?偉そうに。………アンタの顔なんて二度と見たくない……。」
悔しかった。
悲しかった。
“嫌い”って言葉。
胸に深く突き刺さってしまったような気がした。
今にも泣いてしまいそうで、必死で耐えた。
それで出て来た言葉がこんなんじゃ、救いようがない。
きっと翔も呆れてしまっただろう。
なんて可愛げのない女なんだろう…。