「そんなの思ったことない。むしろアンタが居て嬉しいよ。だけど、気持ち次第だなんて言って欲しくない。」

「そっか…。………今日の実々はなんか変。何がしたいのか、何が言いたいのかさっぱり伝わってこないよ。」

わかってるよ。
伝えたくても、言葉がまとまらなくて、どんな言葉でどんな風に言えば伝わるのかがわからない。
考えれば考える程、言葉が消えていくようだった。

「……もう、いいよ。………翔には私の気持ちなんて一生わかんないよ。」

こんなこと言いたいわけじゃなかった。
だけど、私は諦めた。翔に理解してもらうこと、じゃなく自分の気持ち伝えるということを。
結局のところ、他人との疎通がうまく出来ない私が、こんな難しい問題をちゃんと話すことなんか出来るわけなかった。
そして、過度に翔に期待していた自分に気付いたからだ。
私の全てを受け入れてくれると勘違いしていた。

神様じゃあるまいし…。